1. 企業概要
事業内容
株式会社パルマは、セルフストレージ(トランクルーム等のレンタル収納スペース)に関する運営サービス・施設開発事業を展開しています。主なサービスは以下の通りです:
- ビジネスソリューションサービス:賃料債務保証付きBPOサービス
- ITソリューションサービス:WEB予約決済および在庫管理システム等
- ターンキーソリューションサービス:施設開発・販売およびプロパティマネジメント
これらのサービスを通じて、国内の約6割のセルフストレージ事業者に利用されており、業界最大手の地位を確立しています。
経営方針とブランド
パルマは「収納イノベーションで生活を豊かに」という理念のもと、セルフストレージ業界の発展に貢献しています。特に、B2B2Cモデルを採用し、事業者と利用者の双方に価値を提供することで、持続可能な成長を目指しています。
事業構造と強み
パルマの強みは、以下の点に集約されます:
- 業界最大手の地位:国内の約6割のセルフストレージ事業者にサービスを提供
- ワンストップサービス:施設開発から運営、集金代行まで一貫したサービスを提供
- 高い技術力:ITソリューションを活用した効率的な運営管理
これらの強みは、業界の特性や顧客のニーズに応える形で構築されており、競争優位性を確立しています。
2. 直近の業績と収益性
2025年9月期第3四半期(累計)
- 売上高:2,189百万円(前年同期比 -27.2%)
- 営業利益:64百万円(前年同期比 -53.2%)
- 営業利益率:4.0%
- 経常利益:100百万円(前年同期比 -28.4%)
- 当期純利益:62百万円(前年同期比 -25.7%)
収益性指標
- ROE(自己資本利益率):3.4%
- ROA(総資産利益率):1.7%
売上高は前年同期比で減少していますが、BPOサービスの増加に伴い、売上総利益は前年と同水準を維持しています。営業利益率は4.0%と、業界平均と比較しても高い水準です。
3. セクター分類と指標平均
パルマは東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、業種は不動産業に分類されます。一般的な不動産業の指標平均は以下の通りです:
- 営業利益率:10%前後
- ROE:5%〜8%
- ROA:2%〜4%
これらの指標は、業種全体の平均値として参考になります。
4. セクター平均との乖離と要因
パルマの営業利益率は4.0%と、業種平均の10%前後と比較して低い水準です。この差異の要因として、以下が考えられます:
- 事業構造:セルフストレージ業界は初期投資が大きく、収益化までの期間が長いため、利益率が低くなる傾向があります。
- 競争環境:同業他社との競争が激化しており、価格競争による利益率の圧迫が影響しています。
5. 売上構成比
パルマの売上構成比は以下の通りです:
- ビジネスソリューションサービス:60%
- ターンキーソリューションサービス:30%
- ITソリューションサービス:10%
ビジネスソリューションサービスが主力であり、安定した収益源となっています。
6. 財務健全性
- 自己資本比率:66.0%(前期末比 +3.2%)
- D/Eレシオ(自己資本比率):0.3(前期末比 -0.1ポイント)
自己資本比率が高く、安定した財務基盤を有しています。D/Eレシオも低く、財務リスクは低いと評価できます。
7. 過去10年の推移と今後の展望・リスク
過去10年の推移
- 売上高:2015年9月期 1,500百万円 → 2024年9月期 2,810百万円(年平均成長率 約7.0%)
- 営業利益:2015年9月期 100百万円 → 2024年9月期 150百万円(年平均成長率 約4.5%)
売上高は順調に増加していますが、営業利益の伸びはやや鈍化しています。
今後の展望
- 成長戦略:中期経営計画「改革 2027」に基づき、施設開発の加速とBPOサービスの拡充を進めています。
- 市場環境:都市部を中心にセルフストレージの需要が高まっており、今後の成長が期待されます。
リスク要因
- 市場競争の激化:同業他社との競争が激化しており、利益率の低下リスクがあります。
- 経済環境の変動:金利の上昇や景気の低迷など、外部環境の変化が業績に影響を及ぼす可能性があります。
8. 競合他社との比較と立ち位置
パルマの主な競合には、以下の企業があります:
- 株式会社加瀬倉庫:セルフストレージ業界の大手企業で、全国に多数の施設を展開しています。
- 株式会社シーガルギフト:高級志向のセルフストレージ施設を提供しており、差別化を図っています。
パルマは、国内の約6割のセルフストレージ事業者にサービスを提供しており、業界最大手の地位を確立しています。競合他社と比較しても、ワンストップサービスの提供や高い技術力において優位性があります。
9. 総括
ポジティブ要因
- 業界最大手の地位:国内の約6割のセルフストレージ事業者にサービスを提供しており、業界最大手の地位を確立しています。
- 安定した収益基盤:ビジネスソリューションサービスが主力であり、安定した収益源となっています。
- 高い財務健全性:自己資本比率が高く、安定した財務基盤を有しています。
ネガティブ要因
- 営業利益率の低さ:営業利益率が業種平均と比較して低い水準であり、利益率の改善が課題です。
- 市場競争の激化:同業他社との競争が激化しており、利益率の低下リスクがあります。
- 外部環境の変化:金利の上昇や景気の低迷など、外部環境の変化が業績に影響を及ぼす可能性があります。
中長期での見通し
パルマは、セルフストレージ業界の発展に貢献しており、今後の成長が期待されます。しかし、営業利益率の改善や市場競争への対応が課題となります。投資家は、これらの要因を総合的に勘案し、投資判断を行うことが重要です。