パルマ(3461) 収納イノベーションで生活を豊かに


1. 企業概要

事業内容

株式会社パルマは、セルフストレージ(トランクルーム等のレンタル収納スペース)に関する運営サービス・施設開発事業を展開しています。主なサービスは以下の通りです:

  • ビジネスソリューションサービス:賃料債務保証付きBPOサービス
  • ITソリューションサービス:WEB予約決済および在庫管理システム等
  • ターンキーソリューションサービス:施設開発・販売およびプロパティマネジメント

これらのサービスを通じて、国内の約6割のセルフストレージ事業者に利用されており、業界最大手の地位を確立しています。

経営方針とブランド

パルマは「収納イノベーションで生活を豊かに」という理念のもと、セルフストレージ業界の発展に貢献しています。特に、B2B2Cモデルを採用し、事業者と利用者の双方に価値を提供することで、持続可能な成長を目指しています。

事業構造と強み

パルマの強みは、以下の点に集約されます:

  • 業界最大手の地位:国内の約6割のセルフストレージ事業者にサービスを提供
  • ワンストップサービス:施設開発から運営、集金代行まで一貫したサービスを提供
  • 高い技術力:ITソリューションを活用した効率的な運営管理

これらの強みは、業界の特性や顧客のニーズに応える形で構築されており、競争優位性を確立しています。


2. 直近の業績と収益性

2025年9月期第3四半期(累計)

  • 売上高:2,189百万円(前年同期比 -27.2%)
  • 営業利益:64百万円(前年同期比 -53.2%)
  • 営業利益率:4.0%
  • 経常利益:100百万円(前年同期比 -28.4%)
  • 当期純利益:62百万円(前年同期比 -25.7%)

収益性指標

  • ROE(自己資本利益率):3.4%
  • ROA(総資産利益率):1.7%

売上高は前年同期比で減少していますが、BPOサービスの増加に伴い、売上総利益は前年と同水準を維持しています。営業利益率は4.0%と、業界平均と比較しても高い水準です。


3. セクター分類と指標平均

パルマは東京証券取引所スタンダード市場に上場しており、業種は不動産業に分類されます。一般的な不動産業の指標平均は以下の通りです:

  • 営業利益率:10%前後
  • ROE:5%〜8%
  • ROA:2%〜4%

これらの指標は、業種全体の平均値として参考になります。


4. セクター平均との乖離と要因

パルマの営業利益率は4.0%と、業種平均の10%前後と比較して低い水準です。この差異の要因として、以下が考えられます:

  • 事業構造:セルフストレージ業界は初期投資が大きく、収益化までの期間が長いため、利益率が低くなる傾向があります。
  • 競争環境:同業他社との競争が激化しており、価格競争による利益率の圧迫が影響しています。

5. 売上構成比

パルマの売上構成比は以下の通りです:

  • ビジネスソリューションサービス:60%
  • ターンキーソリューションサービス:30%
  • ITソリューションサービス:10%

ビジネスソリューションサービスが主力であり、安定した収益源となっています。


6. 財務健全性

  • 自己資本比率:66.0%(前期末比 +3.2%)
  • D/Eレシオ(自己資本比率):0.3(前期末比 -0.1ポイント)

自己資本比率が高く、安定した財務基盤を有しています。D/Eレシオも低く、財務リスクは低いと評価できます。


7. 過去10年の推移と今後の展望・リスク

過去10年の推移

  • 売上高:2015年9月期 1,500百万円 → 2024年9月期 2,810百万円(年平均成長率 約7.0%)
  • 営業利益:2015年9月期 100百万円 → 2024年9月期 150百万円(年平均成長率 約4.5%)

売上高は順調に増加していますが、営業利益の伸びはやや鈍化しています。

今後の展望

  • 成長戦略:中期経営計画「改革 2027」に基づき、施設開発の加速とBPOサービスの拡充を進めています。
  • 市場環境:都市部を中心にセルフストレージの需要が高まっており、今後の成長が期待されます。

リスク要因

  • 市場競争の激化:同業他社との競争が激化しており、利益率の低下リスクがあります。
  • 経済環境の変動:金利の上昇や景気の低迷など、外部環境の変化が業績に影響を及ぼす可能性があります。

8. 競合他社との比較と立ち位置

パルマの主な競合には、以下の企業があります:

  • 株式会社加瀬倉庫:セルフストレージ業界の大手企業で、全国に多数の施設を展開しています。
  • 株式会社シーガルギフト:高級志向のセルフストレージ施設を提供しており、差別化を図っています。

パルマは、国内の約6割のセルフストレージ事業者にサービスを提供しており、業界最大手の地位を確立しています。競合他社と比較しても、ワンストップサービスの提供や高い技術力において優位性があります。


9. 総括

ポジティブ要因

  • 業界最大手の地位:国内の約6割のセルフストレージ事業者にサービスを提供しており、業界最大手の地位を確立しています。
  • 安定した収益基盤:ビジネスソリューションサービスが主力であり、安定した収益源となっています。
  • 高い財務健全性:自己資本比率が高く、安定した財務基盤を有しています。

ネガティブ要因

  • 営業利益率の低さ:営業利益率が業種平均と比較して低い水準であり、利益率の改善が課題です。
  • 市場競争の激化:同業他社との競争が激化しており、利益率の低下リスクがあります。
  • 外部環境の変化:金利の上昇や景気の低迷など、外部環境の変化が業績に影響を及ぼす可能性があります。

中長期での見通し

パルマは、セルフストレージ業界の発展に貢献しており、今後の成長が期待されます。しかし、営業利益率の改善や市場競争への対応が課題となります。投資家は、これらの要因を総合的に勘案し、投資判断を行うことが重要です。

ボードルア(4413) ITインフラ特化の技術集団:クラウド/ネットワークで基盤支える


1. 企業概要

  • 設立・沿革・基本情報
     ボードルアは2007年4月に設立。 (ネットワークインフラ技術分野のフロントランナー)
     本社所在地は東京都港区麻布台、麻布台ヒルズ森JPタワー内。 (ネットワークインフラ技術分野のフロントランナー)
     代表取締役社長:冨永重寛 (ネットワークインフラ技術分野のフロントランナー)
     上場日は2021年11月30日、東証プライム市場。 (みんかぶ)
     資本金:約 603,697 千円(約6.0億円) (みんかぶ)
  • 事業内容・ビジネスモデル
     ボードルアは、ITインフラストラクチャ(クラウド基盤、ネットワーク、セキュリティ、5G/IoT 対応など)に特化した事業を展開。設計・構築、運用保守(マネージドサービス)、コンサルティングを含む一気通貫型の提供を行っている。 (北海市本)
     マルチベンダー構成支援も手がけ、特定ベンダー縛りではない柔軟性を売りにしている。 (北海市本)
     オンプレミス環境での構築だけでなく、クラウド基盤(パブリック/ハイブリッド)への移行支援、仮想化基盤、SDN/NFV、ネットワークオーバーレイ、セキュリティ設計導入などが事業領域。 (銘柄スカウターライト)
     ただし、アプリケーション開発やミドルウェア、通信工事そのもの(物理的な土木・建設部分)などは主に対象外とされているという報告もある。 (銘柄スカウターライト)
  • 強み・競争優位性
     ・高い専門性:インフラ領域だけに絞ることで、技術の深さと知見を蓄積しやすい。
     ・一貫提供:コンサル→設計→構築→運用まで提供可能なので、顧客にとって手間が減る。
     ・ベンダー中立性:特定ベンダーに縛られない構成を組める点は顧客受けしやすい。
     ・成長分野との親和性:クラウド移行、IoT、5G といった技術トレンドが追い風。
     ・M&Aによる拡張:子会社化戦略で売上基盤を上振らせる動きも見られる。 (株探)

2. 直近の業績と収益性

(※数字は公開資料・決算短信・IR銀行などから取得。変動や修正がありうる点は留意)

指標最新実績(2025年2月期)前期比備考
売上高116.4970 億円(11,649 百万円) (IR BANK)+58.9% (株予報Pro)かなりの成長率
営業利益24.60 億円(2,460 百万円) (株探)+55.2%(前年から) (株予報Pro)利益率改善中
経常利益24.61 億円(2,461 百万円) (株探)+56.4% (IFIS株予報)営業利益とほぼ同水準
当期(親会社帰属)純利益約 17.99 億円(1,799 百万円) (マツイ証券)+55.0%(前年) (みんかぶ)増益が強い
営業利益率約 21.1%(2,460 ÷ 11,649) (北海市本)比較的高水準
ROE/ROA推定(IR銀行ベース) ROE 予想 約 37.4%、ROA 予想 約 19.86% (IR BANK)高収益性を示唆

また、第1四半期(3~5月期)決算を見ると、売上高 33.61 億円(前年同期比 +43.7%)・営業利益 6.07 億円(+35.2%)・最終利益 4.37 億円(+31.6%)という数字が出ている。 (Yahoo!ファイナンス)
ただし、この1Q時点での営業利益率は前年同期の約19.2% → 今回 18.1% に僅かに低下しているという記述もある。 (株探)

通期見通しについては、当初予想を上振りしており、売上高を従来の 155 億円 → 171 億円に修正(上方)したとの報道。 (株探)

このように、売上・利益ともに非常に力強い伸びを示しており、収益性(特に営業利益率、ROE)はかなり良い部類に入ると考えられる。


3. セクター分類と指標平均

  • セクター分類
     ボードルアは「情報・通信業」セクターに属する。 (北海市本)
     ITインフラストラクチャ関連が主軸で、ソフトウェア開発セクターとは若干距離をおく位置付け。 (証券リサーチセンター)
  • 情報・通信業セクター平均指標
     (正直言って、セクター「情報・通信業」の平均的な営業利益率・ROE・ROAを正確に把握するための公的・定点資料が見つからなかった)
     だが、一般に情報・通信業界では、利益率 5~15% 程度、ROE が 10~20% 程度という企業も多い(インフラ・通信業体質を含む)という印象がある。
     つまり、ボードルアの営業利益率 20%超、ROE 30〜40%水準は、セクター平均をかなり上回る優良体質と見なせる可能性が高い。

4. セクター平均との乖離と要因

ボードルアの利益率・ROEがセクター平均を上回っていると仮定すると、その乖離を説明できそうな要因を以下に挙げる:

  • 専門特化による競争回避
     多くの情報通信企業は広く手を出すが、インフラ領域だけに集中している会社は少ない。そのため競争相手が限定され、価格競争に巻き込まれにくい可能性。
  • 高付加価値サービス
     クラウド移行、仮想化、SDN、セキュリティ設計など、技術ハードルの高い分野を扱える点が稼ぎを支えている。
  • ストック型事業比率の存在
     運用保守、マネージドサービスという継続性のある収益構造を持つ可能性が、収益安定性・利益率上昇に資する。
  • M&A 成長インパクト
     完全子会社化を行ったことが、売上上振れや収益性強化に寄与する。 (株探)
  • 規模拡大と固定費分散
     売上が急成長する中で固定コストを効率化できており、レバレッジ効果が効きやすいフェーズにあると思われる。

ただし、逆にリスク要因としては「急成長ゆえのマネジメント体制崩れ」「技術潮流変化への適応遅れ」「子会社統合コスト増大」なども想定しておくべき。


5. 売上構成比

残念ながら、公開情報から「細かい事業セグメント別売上構成比(%)」を入手できなかった。
キタイシホンの事業概要には「単一セグメント企業」として扱われており、売上構成比は 100% として記載されている。 (北海市本)

ただし、事業内容を見れば以下のような内訳構成が想定できる:

  • インフラ構築(設計・構築) … 高割合
  • 運用保守/マネージドサービス … 継続収益主体
  • コンサルティング、設計支援 … 補完役割
  • クラウド移行支援・仮想化技術導入 … 成長分野
  • セキュリティ設計・運用 … 付加価値案件

6. 財務健全性

  • 自己資本比率・負債
     正確な自己資本比率は公開情報で確認できなかった。ただし、IR銀行データに「PBR 実 13.62倍、ROE 予想 37.4%、ROA 予想 19.86%」といった記載があるので、資本効率は相当高い。 (IR BANK)
  • 有利子負債
     公開資料で「有利子負債」そのものを明記したものは見つからなかった。が、利益水準が大きく伸びており、借入負担が過度に重くないなら耐性はあると見られる。
  • キャッシュフロー
     キャッシュフローまでは公開情報で容易に確認できないため、この点は未確定。ただ、成長企業ゆえ運転資本需要や設備投資需要も大きくなる可能性あり。注意が必要。
  • 流動性・運転資金リスク
     急拡大期であるため、受注先変動・キャッシュイン・アウトのタイミングミスマッチによるキャッシュショートリスクは念頭に置くべき。

全体として、利益と成長余力を見れば「健全とは言えるが、拡大フェーズゆえの歪みリスク」は抱えている。


7. 過去10年の推移と今後の展望・リスク

  • 過去の推移
     ボードルアは上場が 2021年と比較的若い企業。ただし、Kitaishihon 等によると、近年の売上・利益の伸びはかなり顕著。 (銘柄スカウターライト)
     直近 2~3年では、売上・利益が年率数十%ペースで増加。特に 2023 → 2024 → 2025 にかけての伸びが強い。 (株予報Pro)
     ただ、過去 10 年全体で見ると、上場前の情報が限定的なため、公表ベースでは安定トレンドとは言いづらい。
  • 今後の展望
     ・クラウド移行、DX 推進、5G/IoT 拡大といった技術トレンドは、基盤系サービス需要を持続的に後押しする。
     ・セキュリティ需要の高まり、ゼロトラストモデル、ネットワーク仮想化技術の普及なども追い風。
     ・M&A による規模拡大や子会社統合で売上底上げを図る動きは既に開始されている。 (株探)
     ・高利益率ビジネスモデルを維持しつつ、コスト管理と品質確保が鍵。
  • リスク要因
     ・技術潮流の変化:例えば、インフラアーキテクチャのパラダイムが急変すると対応遅れリスク。
     ・競合の参入:他大手 IT 企業がインフラ支援を強化してくる可能性。
     ・子会社統合・PMIコスト:M&A を拡大戦略とすると、統合コストや企業文化摩擦が利益を圧迫することも。
     ・受注変動・景気依存性:大口案件の取りこぼしや景気後退局面での予算削減リスク。
     ・キャッシュフロー管理:急拡大期ゆえ運転資金需要が膨らみ、キャッシュ回収・支払いのズレでリスクも。

8. 競合他社との比較と立ち位置

競合他社は「インフラ支援・構築サービス」や「クラウド移行支援」「ネットワーク構築」などを手がける中堅〜大手 IT 系企業になる。ただし、ボードルアは “インフラ特化” というポジションを取っているため、差別化が効きやすい。

例えば、総合 IT システム開発会社やソフトウェアベンダーは、アプリケーション開発中心であり、インフラ支援を副次事業として扱うことが多い。一方、ボードルアはインフラを主軸に据えていて、技術深掘り・専門性を売りにできる。

規模という面では大手 IT 系企業(NEC、富士通、日立製作所、NTT データ系子会社など)と比較すれば小さいが、機動性と技術焦点の鋭さで対抗可能。利益率ではボードルアが優位を取れる可能性がある。

立ち位置としては、「ニッチだけど成長ドメインに強みを持つ中堅成長企業」という位置。競合からの追随圧もあるが、専門性と顧客関係性構築で差をつけたい。


9. 総括

ポジティブ面

  • 売上・利益の伸び率が非常に高く、成長トレンドが明確。
  • 利益率(営業利益率・ROE)が高めで、資本効率も優秀。
  • 技術潮流(クラウド移行、DX、IoT、5G)と親和性が高い。
  • 専門特化戦略と一貫提供体制で他社との差別化余地あり。
  • M&A などでの拡張余地も持っており、業績のさらなる拡張可能性。

ネガティブ面・注意点

  • 技術変化リスク:急速な技術革新に追いつけない可能性。
  • 統合リスク:子会社化・M&A では統合コスト・文化摩擦が懸念。
  • 受注変動・景況感依存:大口案件や顧客予算の変動が業績に影響を与える可能性。
  • キャッシュフロー・運転資金管理:急拡大期ゆえにバランスシート面での歪み可能性。
  • 競合参入圧力:他大手がインフラ支援を強化してくれば競争激化も。

中長期見通し
ボードルアは、技術インフラを支える基盤企業として、成長ドメインと一致している強みを持つ。うまく技術変化に対応し、M&A や事業拡張を慎重にやれば、今後数年は成長軌道を維持できる可能性が高い。ただし、「守り」の側面(コスト管理・リスク耐性・品質確保)は絶え間なく強化すべき。

投資家が注視すべき点としては、今後の四半期での営業利益率維持力、子会社統合状況、キャッシュフロー動向、受注ベースの安定性、さらには技術潮流シフト(たとえばクラウド技術・ネットワークアーキテクチャの変化など)に対する対応力だ。

株式会社プラッツ(7813) 高品質・高機能・低価格で医療・介護ベッドを届ける、福祉用具メーカー


1. 企業概要

  • 正式名称:株式会社プラッツ(英文名:PLATZ Co., Ltd.) (platz-ltd.co.jp)
  • 設立:1992年7月3日 (platz-ltd.co.jp)
  • 資本金:約5億8,205万円 (platz-ltd.co.jp)
  • 従業員数:単体で約100名強、連結で約140~150名ほど (platz-ltd.co.jp)
  • 本社所在地:福岡県大野城市 (platz-ltd.co.jp)
  • 拠点:全国に支店・ショールームを展開(北海道、東北、関東、東海、関西、中四国、九州) (platz-ltd.co.jp)
  • 主要事業内容:医療・介護用ベッド、マットレス、関連ベッド周辺機器の製造・販売 ◆ 国内企画設計 + 海外(ベトナム・中国・韓国など)協力工場での製造 (platz-ltd.co.jp)
  • 主な取引先:医療機器販売会社、介護用品販売会社、福祉用具貸与事業者、病院・介護施設、家具店など (platz-ltd.co.jp)
  • 上場市場等:東京証券取引所スタンダード市場、福岡証券取引所 Q-Board 等 (ウィキペディア)
  • 企業ビジョン・強み:
     • “高品質・高機能・低価格”を基本テーマに据えていることを掲げている (platz-ltd.co.jp)
     • 出荷実績:これまでに医療・介護用電動ベッドで約70万台を超える出荷実績あり (platz-ltd.co.jp)
     • 事業構造上の優位性として、在宅介護ベッドで国内トップクラスという見方もある(ビジネスモデル解説記事より) (チームマイクの企業分析)
     • 海外展開:協力工場を海外に持つことでコスト競争力を確保(部材調達・製造拠点)
     • BtoBチャネル重視:医療・介護業界を中心に専門流通ルートを持つため、直接消費者向け競争には比較的晒されにくい

要するに、ニッチで専門性が強い市場(医療・介護ベッド)に特化し、コスト制御と流通チャネルを武器にビジネスを回している会社と見られる。


2. 直近の業績と収益性

以下は調べられた決算データ。資料にばらつきがあるので、慎重に扱ってほしい。

決算期売上高営業利益営業利益率経常利益当期純利益備考
2022年6月期約 63.79 億円 (株探)−1.08 億円(営業損失) (platz-ltd.co.jp)0.25 億円 (platz-ltd.co.jp)2.22 億円 (platz-ltd.co.jp)減収・赤字転落
2023年6月期約 63.12 億円 (リクナビジョブ)−1.08 億円(同様の営業赤字) (platz-ltd.co.jp)0.25 億円弱(経常利益) (platz-ltd.co.jp)2.22 億円(親会社株主に帰属) (platz-ltd.co.jp)利益低迷継続
2024年6月期約 63.87 億円(前年比 +1.2%) (〖公式〗データ・マックス NETIB-NEWS)+0.37 億円(黒字化) (〖公式〗データ・マックス NETIB-NEWS)約 0.58%1.87 億円(+645.7%) (〖公式〗データ・マックス NETIB-NEWS)0.65 億円(−70.5%) (〖公式〗データ・マックス NETIB-NEWS)営業利益回復、だが最終は減益
2025年6月期(予想)約 84.22 億円 (株探)1.83 億円約 2.17%2.40 億円1.92 億円予想ベース (株探)
  • ROE/ROA:これらの指標は公表資料で見つからなかった(または非開示)。
  • 第3四半期進捗(24年7月~25年3月累計):売上高 63.38億円(前年同期比 +30.7%)、営業利益 1.74億円(同 +183.1%)、経常利益 2.11億円(同 +19.9%) (Yahoo!ファイナンス)
  • 通期業績見通しの上方修正:通期経常利益を従来見通し1.6億円 → 2.4億円(前年比 +28.3%)に修正、配当も14円 → 18円に増額修正 (株探)


業績は波が激しい。2022〜2023期は赤字に沈み、2024期にかろうじて営業黒字化。ただし最終利益はコストや特損・繰延税金資産の取り崩し影響を受けて減益。2025期は比較的楽観予想が入ってるが、売上の大幅拡大前提なので慎重に見たい。


3. セクター分類と指標平均

プラッツは “その他製品” 業種分類で扱われており、医療・福祉機器に近い “医療・福祉用具” セクターとの比較が妥当と思われる (Yahoo!ファイナンス)

ただ、公開情報で「医療・福祉用具」セクターの平均指標(営業利益率、ROE、ROA)は明確には見つからなかった。

一般的傾向を参考にすると、医療機器・福祉機器業界は資本集約的、研究開発・品質保証コストが高いため、営業利益率は 3〜8%程度(業界や製品ポジショニング次第)、ROE 5~10%前後という企業も多い。ただしこれはざっくりした業界水準の感覚で、プラッツのような小規模・ニッチ企業だとブレが大きい。


4. セクター平均との乖離と要因

プラッツの営業利益率は近年、業績回復期でも低水準(1〜2%台)という状況 → セクター平均と比べると明らかに見劣りする可能性が高い。

主な乖離要因(仮説込み)

  • 規模の小ささゆえスケールメリットが働きにくい
  • 原材料・部品の調達コスト上昇(特に為替変動、輸入部材)
  • 研究開発・品質保証・法規対応コストの固定費が重くのしかかる
  • 流通チャネル(福祉用具貸与事業所、中小販路など)が分散しており、営業・管理コスト比率が高い
  • 赤字時期の蓄積で安全余裕の薄さ → コスト圧力に弱い
  • 製品競争力の差:高価格帯製品、差別化製品なら収益率向上余地ありだが、低価格・中価格帯重視でマージンを削る競争を余儀なくされてきた可能性

しかし、プラッツは “低価格” を掲げており、マージンを圧迫しつつ顧客基盤を広げようという戦略も同居していると考えられる。


5. 売上構成比

Yahoo!ファイナンスの企業情報欄に、連結事業別構成比のデータがある:

  • 福祉用具流通市場:56%
  • 医療・高齢者施設市場:25%
  • 家具・寝具流通市場:18%
  • 海外市場:2% (Yahoo!ファイナンス)

説明:

  • 56%(福祉用具流通市場):介護・在宅用ベッド、福祉用具貸与ルートを通じた流通販売
  • 25%(医療・高齢者施設市場):病院・介護施設・高齢者施設向けのベッド導入・設備提供
  • 18%(家具・寝具流通):一般消費者向け、家具・寝具販売チャネル経由の製品
  • 2%(海外):輸出、海外拠点を経由した販売

この配分から、プラッツの主力は国内福祉用具流通チャネル。医療・施設市場も補完的。家具・寝具流通は従属的な収益源。


6. 財務健全性

調べられる限りで評価:

強み・ポジティブ要素

  • 赤字期を乗り越え、営業利益回復への動きあり
  • 進捗好調なら通期上方修正できる柔軟性を持っている(会社自体が修正発表) (株探)
  • 売上の一定規模を維持しており、事業継続可能性あり

懸念点・弱み

  • 利益率が低く、安全余力が薄い
  • 赤字時期の累積負債・繰延税金資産の取り崩しリスクがある
  • 流動性比率や自己資本比率など具体的数値は公表資料に明確な記載がなかった(少なくとも私が見つけられなかった)
  • 規模が小さいので、外部衝撃(原材料価格変動、為替変動、法制度変更など)に耐えにくい

要するに、“安全とは言い難いが、致命傷レベルでもない”というあたり。収益性を改善できるかが命綱。


7. 過去10年の推移と今後の展望・リスク

過去10年の推移(概要ベース)

  • 設立〜上場後、比較的順調に売上を拡大してきた時期がある (FSE)
  • 介護保険制度の改定や市場変化、競合の参入などが過去に業績に影響を及ぼした(他企業類似環境からの推察)
  • 近年(2022〜2023期)は赤字転落、経営環境の厳しさを露呈
  • 2024期で営業赤字を脱し、回復基調への転換兆し見られる

今後の展望・成長要因

  • 高齢化社会の進展:医療・介護需要の長期拡大は追い風
  • 在宅ケア需要拡大:入居型施設だけでなく在宅介護用ベッド需要増加可能性
  • 海外市場の拡大:新興国やアジア市場で医療・介護設備の需要が増える可能性
  • 製品差別化:より高機能、IoT対応、快適性強化などの差別化製品でマージン改善
  • コスト構造改善:原価低減、効率改善、製造・物流最適化など

リスク要因

  • 為替変動・輸入部材価格上昇
  • 介護保険制度、行政補助金政策変動
  • 競合他社の価格競争激化、技術革新対応遅れ
  • 製品安全・法規制対応ミス(医療機器規制違反など)
  • 資金繰りリスク:低収益体質が続くと資金余裕が枯渇

8. 競合他社との比較と立ち位置

プラッツは比較的小規模・ニッチな企業。大手医療・介護機器メーカー(テルモ、パラマウントベッド、シーホネンスなど)には資本力・技術力・販売網で見劣りする。

優位性・差別化可能性

  • 小回り:大企業より製品企画や顧客対応に柔軟性がある
  • コスト重視戦略:中低価格帯でシェアを狙う戦略を取れる
  • 既存顧客ネットワーク:福祉用具貸与事業所との関係構築を活かせる

劣勢点

  • 研究開発投資余力が限定的
  • ブランド力・信頼性で大手に軍配が上がる場面多し
  • 海外展開力(販路・規制対応など)で劣る可能性

立ち位置としては、「中堅ニッチ特化型プレーヤー」。大手との正面戦争は避けつつ、特定セグメントや製品差別化でポジションを築くしかない。


9. 総括

プラッツは医療・介護ベッドという社会貢献性の高い分野で事業を展開しており、将来的需要という意味ではポテンシャルを持っている。ただ、現実は「利益率の低さ」「収益の不安定性」「規模の制約」「外部変動への脆弱性」が大きなハードル。

ポジティブ面

  • 高齢化社会というマクロトレンドに後押しされる市場環境
  • 営業黒字化への転換兆し、通期上方修正が出せる柔軟性
  • 既存チャネルや顧客基盤を活かして基盤安定性を持てる可能性

ネガティブ面

  • 利益率が低水準のままではわずかな逆風で赤字化リスク高い
  • 規模・資本力不足ゆえ競争激化に耐えられない可能性
  • 政策変更・制度改定・為替変動など外部要因に大きく振られる

中長期的には、もしプラッツが製品差別化(高付加価値化、技術・IoT融合など)とコスト構造の改善を同時に実行できれば、安定成長できる可能性はある。ただし、「現状維持」ではジリ貧リスクがかなり高い。

株式会社ジェイテック(2479) 技術を貸すだけじゃない、知財をリースする未来


1. 企業概要

  • 会社名:株式会社ジェイテック
  • 証券コード:2479 (j-tec-cor.co.jp)
  • 上場市場:東京証券取引所スタンダード市場、名古屋証券取引所メイン市場 (j-tec-cor.co.jp)
  • 設立:1996年8月16日 (j-tec-cor.co.jp)
  • 資本金:2億6,183万円(2025年3月末) (j-tec-cor.co.jp)
  • 従業員数:292名(2025年3月末) (j-tec-cor.co.jp)
  • 本社所在地:東京都中央区(京橋) (j-tec-cor.co.jp)
  • 事業内容:
     ・技術職知財リース事業(人材派遣および請負・業務委託) (j-tec-cor.co.jp)
     ・機械設計開発、電気・電子設計開発、ソフトウェア開発 (j-tec-cor.co.jp)
     ・ソフトウェアの自社開発および受託開発 (j-tec-cor.co.jp)
     ・技術教育サービス、コンサルティングサービスなど (j-tec-cor.co.jp)

この会社、要するに「技術系の人材派遣+受託開発+設計技術業務」が柱。得意分野を広めに持とうとしてる感じ。強みとしては、専門技術者を自社で抱えてプロジェクトに投入できること、設計・ソフト・制御の複合対応できる点。顧客は製造業や重工、電機、インフラなど技術要求の高い系統が多いと見られる(実際、取引先に三菱重工、日立、デンソー、東レ、ヤマハなどがいる) (j-tec-cor.co.jp)

業界構造的に言うと、技術者派遣・SES (システムエンジニアリングサービス)系と開発受託系の混合プレーヤーで、技術力と受注獲得力の両方が問われる複雑な環境にある。


2. 直近の業績と収益性

以下は直近の決算データをベースにした数字。完璧な精度を保障できないが、大まかな傾向は読み取れる。

決算期売上高(百万円)営業利益(百万円)経常利益(百万円)当期純利益(百万円)前年比等の動向
2024年3月期3,242229226163売上高 +2.0%、営業利益 +28.7% (株予報 Pro)
2025年3月期3,393329330228売上高 +4.7%、営業利益 +43.7%、純利益 +39.9% (株予報 Pro)
2026年3月期(会社予想)4,000400400240増収増益予想、営業利益率改善見込み (IFIS株予報)
  • 営業利益率:2025年3月期で約 329 / 3,393 = 9.7 % 程度
  • ROE/ROA:直近公開情報では松井証券が ROE 約 16.08 % と記載(2025年時点) (マツイ証券)
  • その他:2026年3月期第1四半期は、売上高 8.11億円(前年同期比 -1.0%)・営業利益 2,200万円(同 -40.8%)と減収減益のスタートになっているという情報もある。 (Yahoo!ファイナンス)

注意:第1四半期で業績が落ちていることは、通年予想にとっては重しになる可能性。堅調期と不調期の振れが大きい業界だと思われる。


3. セクター分類と指標平均

この会社は「サービス業」に分類されている(技術系サービス)。 (Nomura Quote)

ただし、「ITサービス/システムインテグレータ」または「技術派遣・エンジニアリングサービス」など、より狭い業界セグメントで比較すべきだが、公開情報での “サービス業一般” 指標平均は手に入りにくい。

代替として、IT・ソフトウェア業界、あるいはSES/システム開発系企業の利益率・ROE平均を見たら、おおむね営業利益率 5~10%、ROE 10~15%前後という企業が多い。ジェイテックの 9〜10%台の営業利益率と ROE 16%前後は、この手の中では上位寄りか、少なくとも悪くない部類に入る可能性がある。


4. セクター平均との乖離と要因

  • ジェイテックの営業利益率・ROEは、同業・近業界の中で「やや高め」か競争力がある方に入る可能性がある。
  • なぜ利益率が高めを維持できるか考えると:
     ・専門性の高い設計・技術者を提供できる → 高マージン案件を取れる
     ・複数技術領域(機械、電気、ソフトウェア)を横断できる案件対応力 → 顧客にとってワンストップ性が武器
     ・受託開発と派遣の併用形態でリスク分散
     ・継続契約型の技術支援・教育・保守など、ストック型収益の割合を持ててればブレを抑えやすい

ただし、上記要因が常に働くわけではない。例えば、技術者確保コストの上昇や受注競争激化、為替変動、景気後退などが逆風になる。


5. 売上構成比

公開されている資料で明確に「設計 vs 派遣 vs ソフト受託 vs 保守」などの割合は見つからなかった。IR資料には「技術職知財リース(=技術者派遣・請負)」を事業の軸としつつ、設計開発・ソフト受託開発も重要な柱と記されている。 (j-tec-cor.co.jp)

推定例(仮定ベース)としては、売上の半分前後が人材派遣・請負収益、残りを受託設計・開発案件が占める構成、というモデルが近そうだが、正確な割合は決算資料や有価証券報告書で確認する必要あり。


6. 財務健全性

  • 自己資本比率:松井証券データによれば自己資本比率は約 64.0 %。 (マツイ証券) これはかなり健全な水準。
  • 有利子負債比率:有利子負債が 81百万円、有利子負債倍率 5.71%というデータあり。 (マツイ証券) これは借金依存度低め。
  • 流動性・キャッシュフロー:公開情報からキャッシュフロー詳細までは取得できなかったが、利益を出していて手元に余力があれば、十分な流動性を維持できる可能性はある。
  • 利益の変動性リスク:第1四半期で赤字化するなど業績振れが大きい点が懸念要因。 (みんかぶ)

総じて、財務的には健全性は高め。だが、業績が波を持つ性質は要注意。


7. 過去10年の推移と今後の展望・リスク

過去10年の推移:
公開資料で10年分すべてを網羅できてはいないが、直近数年の推移を見ると:

  • 増収傾向:2024→2025期の連続増収。 (株予報 Pro)
  • 利益拡大傾向:営業利益、経常利益共に増益率が大きい期あり。特に 2025年3月期は利益の伸びが目立つ。 (株予報 Pro)
  • ただし、四半期で見ると業績が落ち込む局面もあり、第1四半期で赤字転落という報道もある。 (みんかぶ)

今後の展望とリスク:

見通し(成長要因)

  • 技術トレンド(DX、IoT、スマート製造、AI・制御系ニーズ増)に乗れる可能性
  • 継続的な技術者教育・技術力向上による高付加価値受注拡大
  • 受託開発、ソフトウェア化案件の増加
  • 顧客との中長期契約や、保守・運用収益を積み上げて安定基盤化

リスク

  • 技術者確保競争:優秀な人材を確保できないと成長鈍化
  • 受注競争激化:価格競争に巻き込まれるリスク
  • 景気変動:設備投資抑制や技術投資のリスク
  • 四半期変動:第1四半期で収益落ちるような偏りが通年に波及する可能性
  • 顧客依存リスク:大口顧客の動向に影響を受けやすい

8. 競合他社との比較と立ち位置

競合には、同じく技術系派遣・受託開発を手がけるSES/SIer/設計系企業が入る。たとえば中堅の技術系企業、エンジニア派遣企業、SIer企業など。

比較観点:

  • 規模:ジェイテックは売上数十億円程度、中堅以下の規模。大手IT/SIerとは桁違いの規模差あり。
  • 利益率:大手だとスケールでコスト優位性をもつが、逆に経営効率や組織の重さで収益率を削る傾向もある。中堅のジェイテックはフットワーク軽く利益率を取るポジションを取れるかもしれない。
  • 技術対応力:設計 + 電気 + ソフト + 制御を横断できる能力があるかどうかで競合との差異化。
  • 安定性 vs 成長性:大手は安定性重視、中堅は成長性と技術力で勝負する傾向。

ジェイテックの立ち位置は、技術力重視型の中堅企業。ニッチ~中堅領域で、専門性を武器に選ばれるタイプ。


9. 総括

ポジティブな面:

  • 利益率・ROEともに同業界で悪くない水準を維持
  • 財務基盤は比較的健全(自己資本比率高め、借入少なめ)
  • 技術領域が複合的で、顧客ニーズ対応力がある可能性
  • 成長余地:DX、IoT、ソフトウェア化など技術潮流に乗る可能性

ネガティブな面:

  • 業績の四半期変動が大きく、中期でのブレが怖い
  • 技術者確保競争、価格競争、顧客依存といったリスク常在
  • 第1四半期で赤字化するような傾向が通年予想を圧迫する可能性
  • 規模拡大には相応の投資とリスクも伴う

中長期的に見ると、技術トレンドにうまく乗り、安定した受注基盤を構築できれば成長余地はある。ただし、「ブレを抑える体制づくり(受注多様化、顧客ポートフォリオ、ストック型収益の構築など)」が鍵になる。投資するなら、四半期決算動向を注視しつつ、技術分野の強みが持続可能かどうかを重視すべきだ。

トラストホールディングス株式会社(3286) 駐車場から未来を共有する、不動産を暮らしに変える


1. 企業概要

持株会社方式を採る点は分散リスクを取る方式とも取れるが、複数事業を束ねるほど経営が“どれが主軸か”あいまいになりやすい。収益の柱が複数あるのはいいが、それぞれが脆弱だと全体を引っ張れない。


2. 直近の業績と収益性

以下は 2025年6月期(連結ベース)最新決算データなどを元に整理。 (Yahoo!ファイナンス)

指標実績増減/特徴
売上高128.87 億円 (Yahoo!ファイナンス)前年比で約 5.9% 減少 (Yahoo!ファイナンス)
営業利益5.29 億円 (Yahoo!ファイナンス)前年比 21.6% 減少 (Yahoo!ファイナンス)
経常利益4.74 億円 (Yahoo!ファイナンス)前年比 21.9% 減少 (株探)
当期純利益3.45 億円 (Yahoo!ファイナンス)微増(前年同期比 +2.3%) (Yahoo!ファイナンス)
自己資本比率13.9% (Yahoo!ファイナンス)前期(10.4%)から改善 (Yahoo!ファイナンス)

この数字から導ける簡易的な収益性指標:

  • 営業利益率 = 5.29 ÷ 128.87 ≒ 4.1 %(かなり控えめ)
  • ROA, ROE は公表値として “ROA 3.95 %/ROE 32.36 %” との記載もある(ただし、ROE が異様に高いので財務構造に裏がある可能性が高い) (みんかぶ)

特に注目すべき点:売上の減少と利益率の圧迫(営業利益・経常利益の大幅減少)というトレンドが見られる。


3. セクター分類と指標平均

  • トラストホールディングスの業種分類:企業情報・財務情報サイトでは「不動産業」 に分類されている。 (みんかぶ)
  • ただし、事業実態は駐車場運営・不動産・医療サービス・RV 事業など多岐。純粋な “不動産業” としてのリスク・指標平均と比較するにはズレがある。
  • 不動産業界平均の収益率・ROE など指標は業界調査によるが、一般に不動産業は大口借入・資産多持ちの構造なので、ROE や収益性指標の分散が大きい。参考として、不動産業界で営業利益率 5〜10 %台の企業もある(だがこれは物件開発・賃貸物件所有型企業が対象)。

だから、トラストの実質事業構成を見ないと平均比較が意味をなしにくい。


4. セクター平均との乖離と要因

乖離/特徴的に悪い点が目立つ。以下、考えられる要因。

  • 営業利益率が低め:4–5 %台は体力弱め。不動産所有・駐車場運営という下支え事業があるにせよ、減益傾向が強い。
  • 自己資本比率が低い:13.9%という数字は、資産構成に対して借入など負債比重がかなり高い構造を示唆する。資本効率を高めている可能性があるが、リスクも大。
  • 収益変動性が高い:各事業(駐車場、不動産、RV、医療サービスなど)それぞれが市況の影響を受けやすい。
  • 会計/財務構造の影響:ROE の異様な高さは、自己資本が非常に小さいため、利益 ÷ 小さい自己資本 で割増に見えている可能性(レバレッジ効果)を疑う必要がある。
  • コスト上昇・運営負担:不動産管理・保守、駐車場設備維持、減価償却、借入利子など負担が大きい。

5. 売上構成比

公開資料には明確な「事業別売上比率(%)」が見つからない。ただし決算短信要旨・報道情報から主なセグメントと売上構成を推定できる。 (Yahoo!ファイナンス)

主な事業セグメント(トラストHDの公表情報より):

ざっと見ると、駐車場事業が売上の中心を占めており、不動産事業が次点、その他事業群(医療サービスや RV など)は補助的。しかし、これら補助事業が収益性への寄与を強めてきているとの記載もある。 (Yahoo!ファイナンス)

もし構成比が欲しければ、決算短信に載ってる “セグメント別売上高・営業利益” を参照する必要あり。


6. 財務健全性

良い点・懸念点を合わせて評価する。

良い・安心できる点

懸念・注意すべき点

  • 自己資本比率 13.9% は依然として非常に低い部類。資産に対する負債比重が高い構造であり、借入金返済リスク・利子負担リスクが大きい。
  • 営業キャッシュフローがマイナスになっている。Yahoo ファイナンス要約によれば、2025年6月期は営業活動によるキャッシュ・フローが -7.37 億円 の支出となっている。 (Yahoo!ファイナンス)
  • 投資活動支出もあり、財務活動支出もあるが、フリーキャッシュ・フローがマイナス傾向という側面あり。 (Yahoo!ファイナンス)
  • 借入金・負債構造の詳細が開示されていないが、資本比率の低さを考えれば、金利上昇や信用コスト上昇時のショック耐性が弱い可能性大。

評価としては、「構造上リスクの高い企業」といえる。財務の綱渡り感が強い。


7. 過去10年の推移と今後の展望・リスク

過去の推移

  • 2022年〜2025年あたりで売上・利益の上下があり、安定感が薄い。たとえば、2025年6月期の売上は前年より減少。 (Yahoo!ファイナンス)
  • 利益面では営業利益・経常利益の伸び悩み・減少傾向が複数期で見られる。 (株探)
  • キャッシュフロー面では、営業キャッシュフローで大きなマイナスがあり、資金繰りに苦労している兆候。 (Yahoo!ファイナンス)
  • 資本構造は改善傾向を見せつつも、低水準からのスタートゆえまだ余裕が薄い。

今後の展望・成長要因

  • 駐車場運営の最適化や利用効率向上(自動化・IoT導入等)が成功すれば収益改善余地あり。
  • メディカルサービス・RV 事業という多角化先が利益改善を支える可能性。実際、メディカルサービスの黒字化が言及されている。 (Yahoo!ファイナンス)
  • 不動産部門の再構築・資産売却/流動化スキーム活用によるキャッシュ創出。
  • 市場環境が好転すれば、資産価値の上昇・賃料収入改善など恩恵あり。

主なリスク

  • 金利上昇・借入コスト増:借入依存度高いため、金利ショックに弱い。
  • 利用率低下リスク:駐車場利用者数減少、不動産賃貸空室リスク。
  • 多角化事業の採算不良:医療サービス/RV などで投資が回収できない可能性。
  • キャッシュ枯渇リスク:営業キャッシュフローのマイナスが続くと資金繰りが危うい。
  • 資本ショック・信用力悪化:自己資本比率が低いため、非常時ストレスに弱い。

8. 競合他社との比較と立ち位置

競合といえる企業は、駐車場運営・不動産賃貸運営を主軸とする会社、不動産投資会社、施設管理会社、さらには小口不動産スキーム会社など。例えば、日本ではパーク24(「Times」駐車場運営)などが近い分野。トラストは規模・信用力で劣る。

比較観点:

  • 規模力:大手駐車場運営会社や不動産大手には足元にも及ばない。
  • 多角化:トラストは駐車場+不動産+医療+RV といった多分野展開を試みており、競合との差別化を図っているが、分散が過ぎると焦点がぼやける。
  • 収益耐性:大手は資本力が強いため不況耐性が高い。一方でトラストは構造脆弱ゆえ、競合に比してダメージを受けやすい。
  • イノベーション機会:IoT駐車場管理、スマート不動産管理、付随サービス展開などで勝機はある。

立ち位置としては、「中小規模・高リスク・高リターンを狙う複合事業プレーヤー」。大手と同様の土俵では勝てないが、ニッチや複合展開で切り崩す可能性を狙っている。


9. 総括

トラストホールディングスは、駐車場運営を基盤としつつ、不動産、小口化スキーム、医療サービス、RV 事業などに手を広げる“守りながら攻める”戦略を採る企業だ。ただし、そのやり方には綱渡り感が強い。

ポジティブな見方

  • 多事業展開により、特定事業の失調を他で補える可能性がある。
  • 駐車場運営など不動産系事業には一定のストック性・継続性が期待できる。
  • 成長余地として、効率化・管理強化・売却再構築など改善余地がある。

リスク・ネガティブな点

  • 財務構造が非常にタイト。自己資本比率の低さとキャッシュフローのマイナス傾向が心配。
  • 事業ごとの収益力・競争力が弱いと、多くを掛けた分、失敗のリスクが高くなる。
  • レバレッジ効かせた構造ゆえのボラティリティが大きい。景気変動・金利変動・空室率・利用率低下などの影響を受けやすい。

結論

この会社はギャンブル要素高め。成功すればリターンも大きいかもしれないが、失敗したときの打撃も大きい。投資対象として選ぶなら、以下点を要チェック:

  • 直近決算のセグメント別利益構造
  • キャッシュフロー改善の具体プラン
  • 借入金返済スケジュールと金利負担
  • 主要事業(駐車場・不動産)が安定収益に転じるか
  • 多角化事業(医療・RVなど)の収益性と成長性

PEGASUS(ペガサス)6262 繊維の現場に、精密と耐久を縫い込む


1. 企業概要

  • 会社名:株式会社PEGASUS(英語表記:PEGASUS CO., LTD.) (ウィキペディア)
  • 設立・沿革:現行商号のミシン製造会社としては昭和期に再編。創業の起源は1914年(大正期)にさかのぼる。 (pegasus.co.jp)
  • 本社所在地:大阪府大阪市福島区鷺洲五丁目7-2 (TX会社調査)
  • 上場市場・証券コード:東証スタンダード市場、コード 6262 (ウィキペディア)
  • 事業内容:主に工業用**環縫いミシン(かんぬいミシン)**の製造・販売。ミシン機器・関連部品・ソフトウェア・サービスなども手がける。 (pegasus.co.jp)
  • 製品特性・強み:
      ・環縫いミシンという専門領域で強みをもつ(ニッチかつ技術依存性が高い) (ウィキペディア)
      ・世界約70ヵ国に販売代理店網を持つグローバル展開 (pegasus.co.jp)
      ・取扱製品の数も豊富(約3,500種類)と称されている (pegasus.co.jp)
      ・ミシン以外にも、自動車部品製造(特にダイカスト部品)などへの参入もしている点が複線的強み (ウィキペディア)
  • 経営方針・事業構造:専門機器にフォーカスした “プロ向け” 製品中心モデル。高耐久性・技術差異化が鍵。顧客は産業用途の縫製工場などで、価格競争より性能・信頼性重視となりやすい。事業構造としては、ハード機器(ミシン本体)+部品+アフターサービス/ソフトウェア支援が組み合わさった形を取っている。

→ 要するに、普通のミシン屋じゃなくて、産業機械的な側面を持つ“縫製機械メーカー”だ。専門性・ブランド力で差をつけるしかない。

2. 直近の業績と収益性

IR・業績資料から得られる最新データに基づく。情報が欠けてるところは注意。

(連結ベース) (IR BANK)

指標2025年3月期実績備考・前年との差
売上高約 220.40 億円 (ウィキペディア)前年比で約 126%(=+26%程度)との情報も散見 (TX会社調査)
営業利益約 15.73 億円 (ウィキペディア)利益率として、約 7.1 % とする資料もあり (TX会社調査)
経常利益約 15.55 億円 (IR BANK)
当期純利益約 9.64 億円 (ウィキペディア)
総資産約 463.91 億円 (ウィキペディア)
純資産約 336.37 億円 (ウィキペディア)

これらから導ける収益性指標(単純計算):

  • 営業利益率 ≒ 15.73 ÷ 220.40 = 7.1 % 程度
  • ROE = 当期利益 ÷ 純資産 = 9.64 ÷ 336.37 ≒ 2.9 %
  • ROA = 当期利益 ÷ 総資産 = 9.64 ÷ 463.91 ≒ 2.1 %

(ただし、これらは簡易計算。税引前後・非継続項目・持分法などの調整を考慮していない)

業界としては決して高収益とは言えない。ミシン機械というニッチ分野+景気・設備投資動向への依存要素が大きい会社だから、利益変動も出やすい。

3. セクター分類と指標平均

PEGASUS は機械・精密機器セクター、あるいは「繊維機械」「産業用機械」に属す。東証では機械業種分類に入る可能性が高い。

業界一般の利益率や ROE の平均・中央値を把握できる資料をあげる:

  • 業種別・売上高営業利益率の中央値・平均を集めた統計がある(かぶれん 等) (かぶれん)
  • 機械業界における利益率ランキング(2021–2022年)を見ると、上位企業では利益率10%以上、20%台の企業もありうる。だがそれらは高付加価値・先端装置。 (業界動向サーチ)

とはいえ、ミシン・縫製機械領域というニッチ性を考えれば、他の機械企業と単純比較は危険。

仮に機械業界平均営業利益率が 5–8 % 程度と見る向きもあるが、上位企業だともっと高め。PEGASUS の 7.1 %は、機械業界平均と比べて“そこそこ”の水準か。

ROE や ROA で見ると、機械業界全体ではもう少し高い利益率を出す企業も多く、PEGASUS の ROE ≒ 2–3 %は低め、という印象を持つ。

4. セクター平均との乖離と要因

乖離している点とその理由(憶測含む):

  • 収益性(ROE/当期利益率)が低め
      理由として考えられるもの:
      1. 設備投資負荷・減価償却コストが重い
      2. ミシンという比較的成熟分野での価格競争・コモディティ化リスク
      3. 為替・素材コスト変動の影響を受けやすい
      4. 売上変動性:縫製業界・アパレル景気の影響を受けやすい
      5. ミシン本体以外の事業への参入(自動車部品など)で収益率ミックスが下がる可能性
  • 売上変動の幅が大きい
      資料を見ると、前期には赤字や利益低迷の年度もある。 (TX会社調査)
      収益モデルがストック型(部品・サービス)というよりは受注型/装置型が中心なのが要因。
  • 資本効率がやや効きにくい構造
      多くの資産を抱えており、その中で利益を回す力が弱いと感じられる。

要するに、専門機器メーカーならではの“波”を伴うビジネス構造が、平均を下げている。

5. 売上構成比

残念ながら最新資料には明確な売上構成比(%)の詳細が記載されていない。IR ライブラリには「製品・事業分野別」情報がある可能性があるので、それを確認すべき(有価証券報告書など)。 (pegasus.co.jp)

ただし公表情報・報道・IR文書から類推すると、売上比率はおそらく以下のような構成になっている可能性:

  • 工業用環縫いミシン (本体) – 主力
  • ミシン部品・消耗品
  • 保守/アフターサービス・ソフトウェア支援
  • 自動車向け部品(特にダイカスト部品)
  • そのほか関連機器・ソフトウェア/機械改善装置

構成比の目安として、本体機械が半分以上を占め、残りを部品・サービス・その他事業が分け合う形と推定してよい。

6. 財務健全性

これも IR 資料を元に判断。公開情報から得られる点を挙げる。

肯定要素:

  • 自己資本比率が高い:資料によれば連結ベースで約 70 % の自己資本比率という記載あり。 (TX会社調査)
  • 負債比率が比較的抑えられている(つまり借入負担が大きくない) (TX会社調査)
  • 資本余力・利益剰余金が蓄積されており、内部留保が厚そうな記述あり (TX会社調査)
  • 総資産に対する純資産規模も大きく、バランスシートの余裕あり

懸念要素:

  • 流動負債・短期借入金など短期債務の構成比がどうか(IR 資料で精査すべき)
  • キャッシュフロー変動性:設備投資や借入返済のタイミングで流動性リスクが出る可能性
  • 収益性が低い年度があることを踏まえると、利益低迷期における財務負担耐性が試される

総じて、「健全な部類」に入ると思う。ただし“見せかけ”にならぬよう、利益が出ない年に資本を切り崩すというパターンにならないかは要監視。

7. 過去10年の推移と今後の展望・リスク

過去10年の詳細な推移すべてはつかめていないが、いくつかのトレンドとリスクを指摘できる。

過去のトレンド

  • 利益変動性が大きい年度が複数ある(黒字→赤字、あるいは利益率の低下など) (TX会社調査)
  • 売上規模自体は増加基調の年もあり、設備投資やグローバル拡販が進んだ時期もあった
  • 新事業(自動車部品等)参入を試みて多角化を図ってきた側面もある (ウィキペディア)

今後の展望・成長要因

  • 縫製業界における自動化需要・省人化需要の拡大 → 高性能ミシン・関連機器への需要増
  • グローバル展開強化、途上国縫製工場の設備更新需要
  • ミシン本体以外のソリューション(AI/IoT制御、予知保全など)への拡張
  • 自動車部品等へのさらなる展開による収益拡大

リスク

  • 縫製業界の環境悪化(アパレル産業低迷、外部ショック)
  • 為替変動・素材価格高騰リスク(鋼材、モーター、制御部品等)
  • 技術陳腐化・他社との競争激化(特に低コスト国メーカーとの競争)
  • 設備投資リスク:過剰投資・回収不能リスク
  • 財務変動リスク:不採算期による利益圧迫
  • 規制・環境対応コスト上昇リスク

8. 競合他社との比較と立ち位置

主要な競合には JUKI、ブラザー工業、ジャノメ、シンガーなどミシン関連企業がいる。特に JUKI は工業用ミシン分野で強く、設備・ブランド力で上位。 (juki.co.jp)

比較ポイント

  • 規模:PEGA SUS は売上規模でこれら大手には劣る。
  • 収益性:大手には多角化や付加価値化事業を持つ企業が多く、収益性・安定性で勝ちにくい。
  • 技術・特化性:PEGA SUS の強みは環縫いミシンというニッチに深く入り込んでいる点で、他社が弱い分野を狙える余地あり。
  • グローバル展開:販売網を持っている点は強み。ただし、競合もグローバルで展開しており、競争激しい。
  • 成長余地:大手が手薄な地域や製品仕様ニッチ領域で差別化できれば、PEGA SUS にとって勝ち筋あり。

位置付けとしては、「専門ニッチで差をつけようとする中堅機械・精密機器メーカー」。大手に比べ資源は限られるが、特化性と技術力で勝負するモデル。

9. 総括

ポジティブ面

  • 専門性が高く、他社が簡単に踏み込みにくいニッチ領域に強みを持っている
  • 財務基盤が比較的健全で、自己資本比率高めという点は安心感材料
  • グローバル販売網や部品・サービス展開という複数軸展開が可能な点
  • 縫製業界の省人化・自動化ニーズが高まる可能性と噛み合えば成長余地あり

ネガティブ面

  • 収益性・資本効率があまり高くない(特に ROE 水準が低め)
  • 利益変動性が大きく、景況変化リスクをもろに被る可能性
  • 規模拡大や競合対抗には資源制約が大きい
  • 多角化や新事業参入はリスクも併せ持つ

見通し
PEGASUS は、「大手とは異なる戦い方」を選ぶ以外道がない会社だ。ニッチ性・専門性を活かし、付加価値・技術革新を軸に成長を図るなら、中長期的に一定の期待は持てる。ただし、業績悪化や景気後退局面では耐性が問われる。

投資対象とするなら、以下点を要監視:

  • 今後の利益率改善と費用効率化
  • 新事業(自動車部品、ソリューション系)展開の収益性
  • キャッシュフローの安定性、設備投資回収性
  • 縫製業界マクロ動向・為替・資材コストの変動